黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経抄、正義を否定する。他。

【男のゆるレシピ】シズル感満点、夢の厚切りハム - 産経ニュース
http://www.sankei.com/west/print/170119/wst1701190019-c.html

 はい、《シズル感》というのは食品を映像に写したときのリアリティであって、肉汁とか脂そのもののことではありません。ビールの泡がはじける映像も「シズル感がある」と言います。産経の記者と整理部は、新しい日本語を生み出すことに熱心ですね。

【歴史戦】アパホテル書籍「本当の日本の歴史 理論近現代史学II」は社会時評エッセー 南京大虐殺「あり得ない」 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/life/print/170118/lif1701180044-c.html

 《エッセー》だから学問的正確さはどうでもいいと。だったら《理論近現代史学》ってタイトルをつけるのは誇大宣伝です。内容についてはいつものまぼろし論なので、論評に値しません。
 昨日のエントリで「日本語だから中国人には読めない」といった趣旨のことを書いたのですが、この本には英訳もついているそうです。ふざけた話ですね。

産経抄生活保護「なめんな」…正義の声だけがまかり通れば現場は疲弊するばかり - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170119/clm1701190003-c.html

 《まず驚き、次に腹が立ち、そして何ともいえぬ悲しい気持ちになった》。22年前の朝日新聞天声人語」の文章が、この「産経抄」に対してもあてはまります。新聞の1面コラムが「正義」を否定したら、我々はなにを信じて生きていけばいいのでしょうか。ポリティカル・コレクトネス(「政治的正しさ」ではなく、日本語としては「中立的修正」などと訳した方がよいかと思います)という、正義に至る道を否定するドナルド・トランプ氏を支持する「産経抄」の姿勢に、絶望しか感じません。

【正論】高い近代化のハードルを乗り越えた日本と、そもそも近代化する気がない周辺国 筑波大学大学院教授・古田博司 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/170119/clm1701190008-c.html

 長くなったので簡単に。ヘイトのためのヘイトを繰り返す古田氏をいまだに教授として雇っている筑波大学に、驚愕を禁じ得ません。「そもそも他国を理解する気がない古田氏」には、なにを言っても始まりません。