黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の読解力。

【主張】読解力低下 言葉重視し考える指導に - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/161211/clm1612110001-c.html

 教育問題になると、産経「主張」がとんちんかんなこと「しか」言えなくなるのは、とても不思議です。PISAテストで読解力の成績が低下したとはいえ、もともと日本人が増えてとされてきた科目で、半分より上位にいるのは立派です。「前回がたまたま良すぎた」ということはないのでしょうか。
 図表やグラフの読解力も含めた調査だったと自分で書いているのに、言葉の読解力だけに責任を押し付けているのも不思議です。「マジ」「やばい」で同世代や親の世代と(ときには祖父母の世代とも)コミュニケーションが撮れるならそれは問題のないことで、また試験で感情表現が問われるとは思えません。関係のない話を持ち出して「試験のために自分たちの好む方向に持っていけ」と主張するのは、産経「主張」の毎度の手口です。瀬戸内海の漁師に話を聞く体験学習をやったら他の教科の成績も向上した、という例を持ち出していますが、意味不明です。体験学習ぐらいどこも試みているでしょう。だいたい、うちの地元に瀬戸内海はないし漁師もいませんから、話を聞きたくても聞けません。どうしてくれますか(例の出し方がおかしいことに対するツッコミです、念のため)。
 「成績が悪かったのは言葉が乱れている(自分の好む方向に行っていない)せいだ」という結論にしたいためにいろいろと捻じ曲げて文章を書いているのですから、話になりません。「これが読解力の見本だ」と、胸を張って言えますか?