産経歴史戦、持ち出す。

【歴史戦　南京が顕彰した男（上）】南京記念館が賛美する元朝日記者　“大虐殺”の宣伝に貢献「小日本にもスゴい記者が…尊敬するよ」 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/print/160501/prm1605010031-c.html

　はいまた始まりましたよ−。もう通し番号をつけるのも面倒になってきたようです。さて、《元朝日記者》とは誰か、と興味を引かれる見出しですが、本多勝一氏のことでした。本多氏を「朝日記者」というくくりでまとめるのは、さすが産経としか言えません。
　本多氏の中国ルポルタージュも、もう40年ぐらい前になるんですか。当然、データも古いし、事実関係がわかっていなかったことによる間違いも存在します。その上で、「問題を掘り起こした」「新たな視点をもたらした」という功績が称えられているのであって、歴史的ルポルタージュの読み方には注意が必要です。
　さてこの記事、「本多氏は中国で評価されているから駄目」という調子に貫かれていて、なぜ駄目なのかがわかりません。産経新聞の読者には、言わなくても伝わる、阿吽の呼吸があるのでしょうか。そういう文章があってもいいのですが、それはもう、マスメディアではありませんね。