黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

「正論」の時代錯誤。

【月刊正論】共産主義の影響力工作は甘くない 「反戦平和」の本質と「戦争法反対」「民共合作」の怖さ 評論家・江崎道朗 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/print/160502/prm1605020007-c.html

 なんだかbogus-simotukareさんからリクエストもいただいたので*1記事を開いてみましたが、例によって無駄に長えなげえ。まあ、斜め読みで十分でしょう。
 だいたい、「民主党」と「民進党」の区別をつけずに民共合作を論じているのが無茶苦茶です。民進党誕生が3月半ば、この記事の雑誌掲載が4月頭ということで、新党名が下版に間に合わなかったとも思えませんし、仮にそうでも今回リライトするぐらいの誠意はあってもいいでしょうね。
 細川護煕政権のときも鳩山由紀夫政権のときも方針を変えずに事実上の閣外協力にとどめた日本共産党が、今回は早い段階で連立まで踏み込んだ発言をしているのは、たしかに驚くべきことです。民進党側がなぜ拒否しているのかよくわからないところで、「国家観が違う」といっても、今の共産党一党独裁を目指しているのか確認してから言うべきかと思います。ぶっちゃけ、足腰が弱く風任せの民進党にとって共産党の組織票は大きなもので、そのためなら“左旋回”だってあり得べきと考えます。(本当は公明党と結ぶのが、政策的にももっとも妥当なのですが)。
 そんなとこですかね。この絵さ棋士の文章を読んでいっても、《知識人・マスコミはコミンテルンの「デュープス」》とかそんな感じの、典型的な「正論」文化人の発言で、彼らがなぜそこまで共産党や左翼を怖がっているのかわかりません。それはもう、「反共」が自身の存在理由になっていて、「共」が変化していることを認めると自己の確立が危うくなるから、とでも説明しなければ、納得のしようがありません。そしてそれは、もはやイデオロギーの議論ではありません。