黙然日記(廃墟)

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安倍政権と産経新聞の言葉。他。

 「ナット・キング・コールを聴くと納豆菌が凍る」って、せっかく思いついたのに検索してみたらけっこう既出でした。ちぇっ。

朝日編集委員ツイートに自民が抗議、謝罪・訂正申し入れ 「欧米フォロワーの誤解解けない」 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/politics/print/150804/plt1508040031-c.html

 ここぞとばかり、ってやつですね。しかし、「反原発や反基地、反安倍政権デモを主催しているのは極左過激派」という産経新聞の印象操作記事(Twitterではなく紙面に載った記事)には、ちゃんと責任を取れるんでしょうね。その産経記事をソースにJ-NSCあたりのSNSで口コミを広げ、参加者を少しでも減らそうとするマッチポンプを感じるのですが。

【主張】参院と安保法案 建設的な論戦をとめるな - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150804/clm1508040003-c.html

 産経「主張」が論点を分けてくれているので、それに従いましょう。まず第1点。日本の防衛でまず考えなければならないことを、とかいうのならせめて、グレーゾーン事態対処法案あるいはそれに類する法律案を優先的に議論すべきでしょう。それが、なぜ一気に集団的自衛権まるごとドン! となるのか、そこからしてわけがわかりません。要するに、いくら野党が論戦を挑もうと、与党特に自民党には、議論するつもりなんかないのです。
 第2点。憲法違反は憲法違反だし、憲法解釈違反は憲法解釈違反だし、戦争法案は戦争法案です。終わり。
 産経「主張」は、今日に限らず毎回、「日本式サヨクのいない防衛論議なら全会一致になるはずだ」という幻想を抱いているようですが、軍事費を増やせいや削れ、というのは、どこの国でも議会の主要な議題です。一致なんかしないのが普通です。まともな民主主義国家なら。産経の脳内理想が軍事独裁国家であることが、こんなところにも現れてしまっているのですね。
 首相補佐官が「(戦争法案の)法的安定性はどうでもいい」と発言したのはたいへんな問題で、批判された後にいくら発言を取り消しても、問題の本質は取り消せません。首相補佐官が、首相ブレーンが、安倍晋三首相本人が、鍋内閣と与党全体が、いくら建前を飾っても本音ではそう考えている、法律としての成り立つやひいては合憲性など無視してよいと考えている。そう見られてもしかたないからです。
 言葉は人です。戦後70年談話を、「過去談話を踏襲する」と言いながら、「おわび」その他頭を下げるべき言葉を抜こうとする人は、つまり、そう考えているということが如実に表れるのです。
 そして「主張」は最後に、与党議員による「中国の脅威」の強調が《建設的議論》とか言っているのですから、どう見ても脳内は軍事優先国家ですね。これが、産経新聞の言葉です。*1

*1:で、わたしを表す言葉は「納豆菌が凍る」だというオチがつくわけです。