黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の夜間発着観。

 「国論の左傾化」と「国論の産経化」は、一字違いで大違い。10年間ほぼ毎日「さんけい」という文字を打ち込んでいて、今日初めて気づきました。

【主張】厚木基地訴訟 「国の守り」軽視は危うい - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150802/clm1508020002-c.html

 はいはい噴き上がってますよー。この件で判決に不満を述べる人は、いっぺん基地の隣で寝てみるといいです。いやわたしは寝たことないですが、そのていどの想像力はあります。
 《騒音の主体は米空母艦載機なのに、なぜ海自機の飛行が差し止められるのか》。さあどこからツッコみましょうか。「あの子がやってるからボクもやる」ですか。産経的には米軍と自衛隊は安保歩条約を通して一体ではなかったのですか。日本国政府が米国軍に命令できないことぐらい、理解できないのですか。それでも、正式な判決が出れば米軍に申し入れするにもZ苦慮苦が出る、という事情があることも、わからないのでしょうか。
 対潜哨戒機などが厚木基地の《地の利を生かして》シーレーンを防衛しているとか。南方からのシーレーン防衛に地の利を言うなら、沖縄にまさる拠点はありません(これ以上沖縄に基地負担を押しつけていいのかという議論はまったく別として)。単に、便利だから厚木という首都圏にあるだけです。
 で、結論は産経の例によって人権より軍事優先です。少し言葉を代入してみましょう。「国民を守るためなら国民を犠牲にする」。自衛隊がそうだとはあえて言いませんが、産経はいつもこうなのです。