産経抄が、やってくれます。

　ライダーキックと三十二文ロケット砲が、どちらもドロップキックに分類されることに衝撃を受けています。当時知っていた最強必殺技三つのうち二つが同じ技。真空跳び膝蹴りも含まれるなら、ドロップキックは間違いなく世界最強です。

【産経抄】７月４日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150704/clm1507040003-c.html

　やってくれますねえ。ここ1年の産経抄の中でも、ドロップキック級。先日の自民党議員によるメディア圧力発言を、思いっきり擁護しています。第四権力としてのメディアの機能を前提として、政治家が強者とは限らない、メディアにバッシングされたら弱い、として、安倍晋三氏（と故中川昭一氏）が従軍慰安婦問題で朝日新聞に叩かれた、謂われなきバッシングを受けた、という例を挙げています。その前にそもそも、安倍氏と中川氏がNHKに対して圧力を掛けたことが原因ではありませんか。「圧力なんか掛けていない」と安倍氏と産経抄は主張しますが、予算承認のシステムがあり立場の弱いNHKを、与党の実力者が特定の問題に関して呼びつけることが、圧力を掛ける、睨みを利かせるでなくて、なんでしょう。この、弱者ぶるというのが、安倍氏の使うもっとも卑怯な手です。
　その安倍応援団にして自民党機関誌を自任する（自認はしていませんが）下野なう産経新聞の一面コラムは、自分が与党の一部だと思い込んでいるものだから、権力監視の役割を完全に放棄しています。石にかじりついてでも守り抜かねばならない役割なのに。馬鹿の特徴は想像力がないことですが（他者の立場からの想像力とか）、産経新聞には、もし自民党が権力の座を滑り落ちて他党が政権を取ったら、という想像力が、まったくないようです。てことは馬鹿なのか。