黙然日記(廃墟)

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産経「主張」、うろたえる。

 Windows8.1を使い始めてから1箇月ほどになるので、いまさらですがインプレッション。細かいところの使い勝手がよくなっていて、好感が持てます。Explororのメニューが変わっているのには戸惑いましたが、メニュー選択のキーストロークはそのまま使えたりするので、細かいところで、昔からのユーザにも気を遣っているのだとわかります。同時に、たとえば「ゴミ箱に入れますか?」ダイアログが出なくなりました。ゴミ箱に入れたものはすぐ復活できるので、確認する意味がありません。しかしネットワークドライブにあるファイルの削除など、(簡単には)戻せない操作は確認してきます。システム関連などのツールもブラッシュアップされていて、ほんとに、細かいところの使い勝手が向上しています。大きいところの使い勝手が問題ですが。ご承知のとおり、8ではスタートボタンすらなく、8.1でボタンは復活しましたが、出てくるのはスタートメニューではなく、スタート画面というものです。押しつけのアプリを選択できるだけで、普通のアプリケーション(たとえば一太郎)をインストールしても、スタート画面には出てきません。スタート画面には、メモ帳もペイントもありません。使えません。使えるのは「アプリ」と称される一群のソフトだけで、これらはすべて全画面でしか動作しません。8インチディスプレイのモバイル機を前提に設計されているのですが、こちらは22インチのデスクトップ機で使っているのです。それで全画面のみ。MS-DOSかよ。Classic Shellというフリーソフトを導入することでスタートメニューを使えるよヴになり、アプリともおさらばできるようになるのですが、それまでは涙が出るかと思いました。Windows7から事実上強制的にアップグレードされるWindows10では、いくらなんでもスタートメニューは復活するようですが、スタート画面も残る可能性があるので、そのときは使ってみて、それしかない状況を想像してみてください。
 関係ありそうで実はないメモ。管理者権限が必要なソフトをログイン時に起動したいときは、スタートメニューのスタートアップフォルダに入れるのではなく、タスクスケジューラを使う。

【主張】高浜異議申し立て 迅速に決定を覆すべきだ - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150416/clm1504160003-c.html

産経抄】へんな判決 4月16日 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150416/clm1504160004-c.html

 「Windowsにはスタートメニューが存在する」とか、当たり前だと思い込んでいる前提が覆されたとき、人間はうろたえます。それはもう、見苦しいほどうろたえる場合があります。今の産経「主張」がそれです。「原発再稼働は安倍晋三政権の既定路線。沖縄基地問題と違って、粛々と上から目線で進めていけば誰も抵抗できない」と思い込んでいたら、裁判所すなわち司法という、あくまで行政のトップにしか過ぎない安倍政権にとっては逆らえない相手からレッドカードを出されてしまって、パニックに陥っているわけです。「また上から目線で押し通していけばなんとかなる」と思い込んで偉そうな文体で書いていますが、それでないとかならないことは、三権分立を社会科で習う小学6年生でも知っています。この件に限らず、前ソウル支局長名誉毀損訴訟などでも、産経は民主国家の仕組みを舐めている姿勢が目立ちます。三権のうち、事実上は行政のトップが最大の権力を握っているとしても、そこにブレーキを掛ける仕組みを用意しているのが民主主義です。司法は、決して行政の意のままになる下部組織ではありません。司法に限らず、地方政府や議会では野党や連立相手が、最強の権力にブレーキを掛ける役割を果たします。産経は頭が悪いから、全体主義独裁国家の仕組みしか想像できないのでしょうが。