黙然日記(廃墟)

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産経の日米韓会談観。

安倍首相、米韓へギリギリの配慮 3カ国首脳会談実現で - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140321/plc14032118350009-n1.htm

 えーと。安倍晋三首相が、なにか譲歩しましたっけ? 昨年末の靖国神社参拝などやりたい放題で、それをきっかけに日米、日韓関係が最悪に近づいても、河野談話見直しのための準備を着々と進めていました。米国からの圧力がMAXに達したこと炉でやっと、河野談話を否定せず継承することを表明しただけです。確認しときますが、河野談話継承は内閣発足当時に言明したこと、また歴代内閣が営々と続けてきたことであって、あたりまえの、最低限のラインの確認に過ぎません。最低限のことをして、これ以上はもう悪いことしませんから、と意思表示したことで、ようやく韓国側も折れたという状況です。これもまた、朴槿恵韓国大統領がバラク・オバマ米国大統領の顔を立てるために最低限の条件をのんだ、というだけのことです。オバマ大統領としても、とにかく同盟国間の仲介役としての実績を示すことだけが目的なので、韓国側にもかなりの譲歩を求めたに違いありません。
 とにかく産経に言わせると、これが安倍氏のできる《ギリギリ》だというのですから、呆れます。安倍氏も同じ考えなのでしょうか。こんな調子で、ようやくこぎ着けた日朝交渉はまともに進行するのでしょうか。バラエティなんぞに出ている暇があったら、「相手の立場からものを見る」という外交の(人間関係の)基本に戻ってみることが必要でしょう。産経新聞も、ジャーナリズムとして同じ視点が求められることは言うまでもありません。