産経の国益そっちのけ。
【名言か迷言か】国益そっちのけ! 「安倍たたき」で終わらせようとする人々(1/5ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140308/stt14030821380002-n1.htm
たとえば、「デフレ脱却」というテーマ、そのための金融緩和や賃上げ目標に、総論で反対している人はいません。それが「国益」であることははっきりしているからです。「震災復興」「少子高齢化対策」など、明確な国益につながるテーマはいくつもあります。では「集団的自衛権の行使容認」はどうでしょう。反対している人が大勢います。その意味では、上に列挙した「国益」とはまったく異なります。「日本の平和と安定」が国益なのは峯匡孝記者の指摘するとおりですが、そのための手段が集団的自衛権に限られるという決めつけがおかしい、安倍晋三首相個人の右翼的思想のためではないか、これ以上安倍氏を首相にしておくわけにはいかない、という論理は、峯記者が前提とする「国益」とは関係ありません。現時点での集団的自衛権行使容認は、相手を刺激し果てしない軍拡競争への第一歩となる可能性が強く、それはどう考えても「国益」にならない、むしろ戦争という最大の国益侵害への道ではないか、という指摘を、峯記者はからっきし無視しています。安倍氏の支持者にしてみれば、「安倍叩き」のための「安倍叩き」に見えるのでしょうが、叩かれるには叩かれるだけの理由があり、それは責任ある立場の者には当然つきまとうのだ、ということを、もう少し考えるべきだと思います。支持者には、自分たちの思想とその具現者である安倍氏だけが大切なのでしょう。「国益」という言葉をそのための便利な道具に使っても、一歩引いて真の意味での「国益」を考えているようには見えません。