櫻井氏の朝日観。
【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】真実ゆがめる朝日報道 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140303/plc14030303220003-n1.htm
櫻井氏ら産経関係者が、産経新聞ではなく朝日新聞ばかり読んでいることがよくわかるコラムです。産経の現状を見つめる勇気があれば、《真実ゆがめる》という批判がどこに当てはまるのかはおのずから明らかでしょうに。
《朝日は、メディアの役割として「不偏不党」「真実の公正敏速な報道」をうたう》に対して、産経信条*1は「不偏不党」とは言っていません。冷戦時代に資本主義を擁護し反共を掲げる新聞として出発した経緯を考えれば当然かもしれませんが、それをいいことに現在に到るまで偏った党派性をあたりまえのものとして疑わないあたりに、産経の根本的な欠陥が見えてきます。少なくとも最近の韓国への感情的で執拗な攻撃は、冷戦構造・日米韓同盟体制・自由と繁栄の弧すら否定するものです。国際的にバランスを取った朝日の姿勢に対して、産経のそれは偏ったナショナリズムを体現したものです。どちらがジャーナリズムとして好ましいか、櫻井氏には強く問いたいところです。河野談話・村山談話について言うならば、その制定過程のトリビアを追求することと、両談話（および平和憲法）が「日本は平和国家である」という国際的イメージを構築することで国益にどれだけ資してきたか、どちらが大切だと思うのでしょうか。
