黙然日記(廃墟)

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産経抄の焚書観。

産経抄】二つの焚書事件 2月25日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140225/art14022503260000-n1.htm

 公共図書館における『アンネの日記』破損事件には、憤りを禁じ得ません。ホロコースト関連書も被害に遭っているということで、犯人は明らかに歴史の書き換えを狙うリヴィジョニストでしょう。まともな人なら誰だって、怒りを覚えるはずです。それを《犯人の動機は見当もつかない》ととぼけられる「産経抄」の神経が理解できません。犯人の側に視点を置いているとしか考えられない文章で、こんなものが仮にも全国紙の一面に載っているという事実自体が、日本が危険な国になりつつある証明のようなものです。
 「焚書」という言葉を軽々しく使っているところも気になります。『アンネの日記』破損事件も、司書による右派書籍処分も、個人的な行動です。組織的に行われ、だからこそ恐ろしい焚書とは異なります。その組織的なもの、風潮を作り出す一助に産経新聞がならないことを願っています。