産経「主張」のリサイクル観。

【主張】核燃再処理工場　理に適った安全審査急げ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140114/biz14011403030003-n1.htm

　なんかもうあいかわらずの、原子力規制委員会が原発推進派の意のままにならないと許さないぞ、という姿勢が露わな産経「主張」です。何様なんだよ。
　特におかしいのが、海底の断層に関する《審査を長引かせることなく、間違いのない結論に達するためには、検討に当たる専門家を幅広い学問領域からバランスよく選任することが必要だ》の部分でしょう。迅速に確実な結論を出すのなら、「断層は危険な可能性があるから稼働とりやめ」と結論づけるだけでいいのです。核燃料リサイクルという幻想さえ排除すれば、これほど確実な結論はありません。産経の言う「幅広い専門家を集めて」とは、「原発推進派の御用学者を含めて検討せよ」という意味です（後段に明記してあります）。「稼働」の結論ありきで審査をせよ、ということですから、これほど人を馬鹿にした話もありません。「結論ありきの審査」という常識外の論を排除すれば、産経の求める迅速も確実も、ひとつの結論しか導かないはずです。そこから目を逸らそうとするのは、なにをかいわんや、です。