産経オピニオンの落選運動。

【産経抄】１月１１日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140111/elc14011103050000-n1.htm

【主張】都知事選　「脱原発」だけに流れるな＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140111/lcl14011103070000-n1.htm

　はい、産経必死です。昨日に引き続き、東京都知事選に立候補するとみられる細川護煕元首相＝反原発勢力に1票たりともやるまいぞと、太郎冠者のようにコミカルな動きを見せてくれています。いやもう涙目すぎてお笑いとしか。客観的に見て細川氏がさほど有利とは思えないのですが、反原発で民主党支持の候補がわずかでも得票すること自体、許せないのでしょう。宇都宮健児元日弁連会長と併せた反原発票が一定の票を得れば、それだけ発言力が増すという恐怖心があるのでしょうね。
　「産経抄」は、細川氏の年齢面でも攻めています。《「老害」》という言葉まで出していますが、石原慎太郎元都知事の四選を熱狂的に支持していたとは思えませんね。今日の記事では触れていませんが、昨日は細川氏の政権放り出しをさんざん非難していました。しかし、「権不十年」の覚悟は年齢問題とは相反するのではないですか。さらにこの「産経抄」は、年齢に絡めて、笠智衆氏の枯れた演技を褒めていますが、あいかわらず現実とフィクションの区別がついていないようです。こういう観客がいると、役者も演じがいがないでしょうね。
　「主張」は、《不可解なのは、舛添氏支援でまとまるかと思われた民主党が急遽（きゅうきょ）、細川氏に乗り換えようとしていることだ》と不思議がってみせていますが、相乗り首長選で連戦連敗なのですから、いいかげん民主党だって学習するでしょう。まあ、あえて舛添要一氏に乗って敗戦し、宇都宮氏を勝たせる貴作もなくはなかったとか思いましたが。とにかく、「反原発連合はたとえ小泉純一郎元首相だろうと許さない」の一点張りですかね。他に細川氏の首相時代の金銭スキャンダルにも言及していて、どうせならそちらで攻めればいいのに、と思いますが、それは筋が悪いと見ているのでしょうか。刑事事件になりつつある猪瀬直樹前知事の問題と較べると、あっさりした話に過ぎませんから。
　しかし、仮にも全国紙がここまでムキになって特定候補の落選運動をしている姿というのも、なかなか見られるものではありませんね。選挙情勢はいまのところ、細川氏有利のようです。