黙然日記(廃墟)

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産経オピニオンの願望。

産経抄保守論壇の星 1月7日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140107/trd14010703150002-n1.htm

 遠藤浩一拓殖大学教授の訃報に接し、謹んで哀悼の意を表します。合掌 3日付「正論」をあげつらったばかりなので、複雑な気分です。しかしもちろん、筆者が亡くなられたからといって、願望と現実を取り違えた論を繰り広げた遠藤氏に対する批判を取り下げる気はありません。それにしても、産経曰くの“保守論壇”というのは、ずいぶん層が薄いのですね。

【正論】年頭にあたり 「願望」から「現実」の原発政策へ+(1/4ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140107/trd14010703170003-n1.htm

 おなじみの山名元・京都大学原子炉実験所教授です。原子力が経済的で合理的なエネルギー源であるというのは、明らかに山名氏の願望でしょう。脱原発は現実性を欠くものではなく、意思をもってすれば実現できる目標です。原発は絶対に事故を起こさない、神話的に安全なものだ、という現実性を欠いた願望を前提としなければ、原子力を基軸としたエネルギー政策など提示できるものではありません。

【主張】首相会見と靖国 「参拝の真意」米に説明を 揺るがぬ同盟へ総力挙げよ+(1/4ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140107/plc14010703180006-n1.htm

【風を読む】「糾弾」「憤り」とは違う米国の「失望」の底意 論説副委員長・五十嵐徹  - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140107/amr14010711110005-n1.htm

 産経新聞が涙目になって、米国の「失望」表明に対するいいわけをしています。ここにも、靖国参拝を非難しているのは中韓だけという「願望」、日本は、というより安倍晋三政権は世界から孤立していないという「願望」、米国がわずか69年前のことを忘れて大日本帝国大義を認めてくれるという「願望」が見え隠れしています。願望にとらわれているのが産経新聞1紙だけなら別に問題ないのですが、安倍政権そのものがこうした願望を抱いているあたりに、絶望せざるを得ません。