産経編集長のヲチ。

【編集日誌】日本より３０分遅くていいの？ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131123/kor13112307560002-n1.htm

　見出しは"watch"ではなく「ヲチ」。産経新聞の乾正人編集長が、また変なことを書いています。「変」としか言いようがありません。韓国で国内標準時を30分ずらして使いやすくしようという動きがあることに対して、日本と同じ標準時を使うのが嫌だからだ、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いんだろうと、難癖にもならないいちゃもんを述べています。日本は東経135度線がほぼ中央を走り、国際標準時とちょうど9時間（3／8日）の時差でうまくいくのですが（それでも関東にいると正午と南中時刻の差にちょっと戸惑うことがあります）、国内あるいは周辺の妥当な経線を選ぶと国際標準時との時差が30分単位になってしまう国では、生活実感を取るか国外との交流のやりやすさを取るか、悩ましいところだろうと思います。しかしそれは、国ごとにいわば生まれつき与えられた条件なので（大英帝国の首都を基準に子午線を定めたのが悪い、といえばそれまでですが）、笑いものにしていいことではありません。「30分遅い」ことがなにかのネックになるのなら、9時間「遅い」英国や17時間「遅い」米国西海岸は、日本に大幅な劣等感を抱かねばならないのでしょうか。そんなのは、乾氏の脳内妄想にだけある世界です。
　それにしてもこの話が、いったい産経新聞の紙面作りとどういう関係があるのだろうと思ったら、このての韓国ネタを今後も追求していきます、という宣言で終わっていました。気味が悪いほどの粘着ぶりです。いや他人のことは言えませんが、いくら韓国ネタは売れる（ネトウヨからのページビューを稼げる）とはいっても、社会の公器として節度というものを知らないのでしょうか。