産経「主張」の冷房観。他。

【主張】熱中症予防　適切な冷房に遠慮は無用 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130710/dst13071003380002-n1.htm

　生命をかけてまで節電する必要はない、恐ろしい熱中症から身を守るため遠慮なく冷房を使いましょう。これにはまったく賛成です。が、産経「主張」が同じことを言うと、なにかうがった見方をしてしまいます。《高齢者や乳幼児のいる家庭が遠慮なく冷房を使えるくらいの電力は、国と電力会社が責任をもって確保すべきだ》とまとめているあたりが、ますます臭くなります。昼間は公共施設などを利用するクールシェアについてはおざなりに触れているだけだし、冷房以外の節電を強化する必要があること*1、冷房そのものも生命を守るためなら30℃設定でいいのだ、といったことに、まったく触れていません。まるで、電力を無駄遣いさせるのが目的のようです。昨年一昨年と、我々はほぼ原発抜きの夏を乗り切りました。それが不満な産経「主張」は、電力を使うだけ使わせて大停電を招き、それみたことか原発は必要なのだ、と言いたいがためにこんな論説を展開しているのではないですか。

【主張】防衛白書　国守る決意実行の議論を - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130710/plc13071003380006-n1.htm

　「防衛白書」が、従来より踏み込んだ表現で中国の脅威を煽っていることが話題となっています。安倍晋三政権になって勇ましくなったのだ、というのが産経「主張」の分析ですが、影響は否定できないところでしょう。時の政権によって「防衛白書」が左右されるようでは困るのですが。

*1:炊飯器の保温機能って、まったく無駄だと思うんですがね。保温するほど飯はまずくなっていくし、何時間も動かしているととんでもない電力量を消費します。炊きあがったらコンセントを抜いて，必要なら食べるときに温めましょう。夏の冷や飯もうまいです。