黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「正論」のデマ宣伝。

【正論】高崎経済大学教授・八木秀次 「日本を取り戻す」政策阻む面々 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130709/stt13070903270002-n1.htm

 八木ちゃんがひさしぶりに飛ばしています。途中に《憲法、教育問題でデマ宣伝》という小見出しがあるのですが、この記事のことですか? とにかくこの八木氏の「正論」を読めば、安倍晋三政権による“改革”の正体がとてもよくわかるという、便利な記事になっています。「安倍政権になったら戦争に行かなきゃいけないの?」という子供の疑問に「ハイテク戦争の時代だから徴兵制はありえない」と見当違いの返答をしています。じゃあなぜ歩兵という兵種が現在もどの軍隊にも存在しているのですか? そして、「戦争ができる国」にすることは否定しないんですね。自民党改憲案が「公共の福祉」を「公益及び公の秩序」と書き換えたことにも、まるで本質的な問題ではないかのように説明していますが、ではなぜ書き換える必要があるのでしょうか。国際人権規約から採ったと言いますが、そこに「公益」の文字はありません。また、最低限の人権を定めた国際規約から我が国はさらに高いところを目指さねばならないのは当然なのに、そうした指摘にも答えていません。外国人や外国メディアが監視しているのに二本の人権を後退させられるはずがない、とも言っていますが、いざ批判的な記事が出たら「反日外国人」「反日メディア」と口を極めて罵るのではありませんか。
 《教育再生実行会議の委員の1人として言うが、会議では、首相を含めて「国家主義教育」を志向する者は誰一人としていない》とか、とんでもない嘘もついています。いったい八木氏が想定する「国家主義教育」とは、どんなレベルなのでしょうか。自分たちが普段言い散らしていることが国家主義そのものであることを、認識できていないようです。
 さらに、安倍氏や八木氏の歴史認識を批判者や諸外国が「誤解」していると主張するに至って居は、自己認識ができていないにもほどがあるというもので、開いた口がふさがりません。ナチス扱いされるのが不満のようですが、ナチス肯定派なみの主張をしておいて、なにが不満だというのでしょう。とにかく八木氏は、鏡に向かって三日でも四日でも脂汗を流しつつ自問自答してみるべきでしょう。ここまでひどいとは思っていなかった。