黙然日記(廃墟)

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産経論説副委員長の人権感覚。他。

産経新聞前社長、住田良能氏が死去 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130611/trd13061115070008-n1.htm

 心よりお悔やみ申し上げます。合掌
 記事中にもあるように、産経新聞のデジタル化を推進するなど功績も多かった方でしたが、産経「正論」路線を中心になって推進した方でもありました。若き日に手がけた『蒋介石秘録』は南京大虐殺40万人説という日本の新聞史上に残る記述となりました。2011年の江沢民氏死去の報道では、当時相談役に退いたばかりの住田氏がゴーサインを出し、結果として歴史的な大誤報に至ったとされています。棺の蓋を覆ったときに人の評価は定まるといいますが、住田氏に関してはまだ議論があっていいかもしれません。

【風を読む】米中首脳会談、主役の座失った「人権」 論説副委員長・樫山幸夫 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130611/chn13061107380000-n1.htm

 米国にとって、対中人権外交が道具でしかなかった、というのは言い過ぎかもしれません。確実に相手を怒らせるネタなので、協調路線を採る今回は持ち出せなかったといったところでしょう。しかし樫山副編集長はここに人権外交の後退を見て、ならば日本が中心となって中国の人権問題を追求するべきだと主張します。中国の人権問題は深刻にとらえねばなりませんが、産経が人権を言い出すお笑いがここにあります。「国家が人権を制限できる」という発想において、産経と中国はなんら変わりがありません。