産経「主張」のIOC観。

【主張】東京五輪招致　下駄を履くまで気抜くな - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130601/oth13060103110000-n1.htm

　イスタンブールに対する無礼な猪瀬直樹都知事の発言で、東京は一歩も二歩も招致レースに立ち後れているのですが、産経「主張」にはそういう認識がないようです。というより、すっかりなかったことにしていますね。この事実を思い出すと、現状を認識せざるを得なくなって諦めムードが充満することをおそれているのでしょうか。現実から目を背けたままなので招致については書くことがなく、後半は直接関係ない実施競技入れ替えについて書かれてています。レスリングに関しては、いったんゼロベースで見直すことで存続の芽が出てきたとう状況にあるわけですが、産経は「わかりづらい」だの「日本のお家芸を外そうとしている」だの《ＩＯＣの理事各位に定見があってのこととは信用しがたい。ＩＯＣ総会にも同様の懸念がある》だの、どうせ見てないと思って言いたい放題です。もしこの「主張」の翻訳を関係者が見たら、「日本の招致推進派はこんなことを考えているのか」と思われることは必定です。狭いところに閉じこもってわめき立てるだけで、上方が世界に向けて発信されているという自覚がまったくないのは問題です。