黙然日記(廃墟)

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古森義久氏、退社する。他。

【主張】日印首脳会談 経済と安保で連携強めよ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130531/plc13053103100003-n1.htm

 「日米印で対中包囲網」とか、あいかわらず素敵な幻想を抱いています。中印には領土紛争が存在しますが、それはそれとして互いの重要性はそれぞれに承知しており、BRICSの一員として国際的に協力もしています。産経のように、ひとつ対立があるから全面的に敵対するべき、なんてことは、大人の国際社会では成立しません。日印協力はもちろん重要ですが、それは産経の考えるような形ではないことははっきりさせておかないといけません。
 ところで中国のTPP参加がホットニュースとして飛び込んできましたが、TPP推進して対中包囲網を、という産経の主張が、これからどうなるでしょうね。楽しみです。

古森義久さんのブログ「ステージ風発」 専門家ブログに」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/658783/

古森義久さんの「ステージ風発」:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/

 コメント欄でid:gaullisteさんにご教示いただきました。これをニュース扱いにする意図がたしかにわかりませんが(ウオッチャー以外にニュースバリューがあるのか?)、iza!で記者ブログから専門家ブログに(あるいは一般ブログに)移るということは、古森氏が産経新聞社を退社したことを意味する慣例です。プロフィール欄を見ると、長年使い続けた「ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員」(ただし論説委員というのは詐称)から「ワシントン駐在客員特派員」になっています。「客員」というのは、組織の正式なメンバーではないことを意味します。つまり産経社外の人になった、ということがここからもうかがえます。それでも特派員の地位を確保して、記者ビザでワシントンに永住するつもりのようですから*1、黒田勝久ソウル駐在特別記者と並んで、あっぱれな記者根性、現地愛というべきでしょう。いつかはこんな日が来るかと思っていましたが(来なかったらどうしよう、とも思っていましたが)、ついにですか。今後とも、ますますのご活躍を期待しています。

*1:古森夫人が米国人なので、記者を辞めても永住権ぐらいは得られると思うのですが、そこは現役にこだわる古森氏の意欲なのでしょう。