黙然日記(廃墟)

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産経「主張」のヒステリック二題。

【主張】破壊措置命令 即応体制で守りを万全に - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130408/plc13040803100001-n1.htm

 北朝鮮の挑戦的な弾道ミサイル発射準備に対して、ミサイル破壊命令が発令されました。国民の関心は、「ミサイル防衛システムが果たしてどれだけ実用的に弾道ミサイルを打ち落とせるのか」という点に集中しているわけですが、産経はそんな疑問にはそしらぬ顔です。とにかくあいかわらず「ミサイル防衛システムは絶対」という姿勢を崩していないのですが、今回は前回までの茶番と違って、本番の対応が求められます。いつ、どこに向けて発射されるのか、予告はありませんし、頭の上を通り抜けていくのが前提というわけでもありません。こうして並べると、前回までの破壊命令がどれだけ茶番であり政治的パフォーマンスであったかがわかるというものですが、この、事態に深刻さの違いを産経は理解しているのでしょうか。さらに問題なのは、自衛隊が理解しているかということですが。あいかわらず「ミサイル撃墜のための集団的自衛権」とか夢物語を唱えているのも、なんとかしてほしいところです。

【主張】再処理工場 規制庁は完工を妨げるな - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130408/plc13040803110002-n1.htm

 産経の夢物語といえば核燃料サイクルもあります。原子力規制委員会が新しい核廃棄物処理の基準を定めるまで、関連施設の工事は停止せよという原子力規制庁の判断は、それほどおかしなものでしょうか。工事を強行した後で基準が示され、それに適合しなければ工事が二度手間になります。わずか数ヶ月なのですからその間は待て、というのは、非常に合理的な判断です。産経は、規制委員会のすることはすべてが推進派への嫌がらせだと思いこんでいるようですが、それは被害妄想というものです。推進派が不合理なことばかりしているから、まともな第三者機関からストップを掛けられているだけだ、ということを、一刻も早く認識する必要があります。