産経論説委員の手口。他。

【日曜に書く】論説委員・別府育郎　なぜ五輪を呼びたいのか - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130407/oth13040703060000-n1.htm

　「土・日曜日に書く」が紙面刷新で「日曜に書く」と変わったようです。半分になっただけ、トンデモ論も減ってしまうと思ったのですが、いらぬ心配でした。五輪招致のダシに震災を使う卑劣な手口は健在です。気仙沼出身である一人のアスリートの物語として、震災からの立ち直りとパラリンピック参加が結びついているのは感動的ですが、個人の物語は、都市レベルでの招致運動の理由にはなりません。個人の物語の総和が都市の物語になるというのなら、一人の特殊事情ではなく、東京都一千三百万人の物語を（マスとしてでも）提示して、それがどう東北の震災復興を経由して東京招致に至るのかを説明せねばなりません。そうでなければ、五輪招致という我欲のために震災を利用していると、何度でも言われてしまうでしょう。

【産経抄】４月７日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130407/chn13040703050002-n1.htm

　あいかわらず、二十四節気の意味がわかっていないようです。清明の定義は《春分から１５日目を言》うのではありません。黄道における月の位置が春分点から15度移動した時点を指し、それがたまたま春分から15日目に当たるだけです。「15日目に当たり」と書けばいいものを1文字ケチって「15日目を言い」と書くのは、理解していない証拠です。
　以下、中国で新たに死者が出ている新型鳥インフルエンザの話題ですが、中国で発生したものはなんでも恐るべき脅威と印象づけたく、しかしおそらく出版コードかなにかで必要以上に不安を煽ることは禁止されているものとみえ、不安を煽りつつ《人から人にうつる事態とはなっていない》と強調するという、おかしな文章になってしまっています。鳥インフルとPM2.5、豚の死骸の大量遺棄事件をわざわざ書いていますが、それぞれ関係ない事象です。さらにここから論理のアクロバットが炸裂し、反政府運動に結びつくのではないか、それが反日に誘導されるのではないかと、じつに楽しそうに予測しています。そうなってほしい、という願望がありありですね。