黙然日記(廃墟)

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産経論説委員の勘違い。

【土・日曜日に書く】論説副委員長・渡部裕明 会津の苦難が光を放つ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130323/art13032303120000-n1.htm

 福島復興が国家的課題となる中で(しかし原発推進派の産経にだけは言われたくないでしょう)、会津藩の歴史に注目が集まることも理解できます。ただ、大河ドラマ『八重の桜』をいちいち引き合いに出すのがわかりません。この渡部記者の「土曜日に書く」だけでなく、「産経抄」その他のコラムが、なにかといえばNHKドラマ特に大河ドラマを引き合いに出すのです。いっぽうでフジテレビの番組に触れられることはほとんどなく(触れる価値のある番組はほとんどないでしょうけどね)、いつから産経新聞社はフジテレビジョンではなくNHKの系列新聞社になったのか、と思うような有様です。
 ふと気づいたのですが、これは産経記者に、大河ドラマに対する幻想があるからではないでしょうか。「国民的ドラマ」という概念です。国民全員が一斉に同じドラマを見て感想を共有する状況が産経の理想郷で、大河ドラマが単なるメディアの1コンテンツに成り下がった現在も、その幻想にすがりついているのではないでしょうか。そう考えるとすっきりするのですが、同時にとてつもない気持ち悪さも覚えます。