黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の翼賛記事。

【主張】物価目標 2%で脱デフレの覚悟を - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121221/plc12122103520003-n1.htm

 翼賛記事の始まりです。日銀は安倍晋三政権に協力的な姿勢を示していますが、それでもインフレターゲット2%に慎重なのは、その副作用が心配だからでしょう。上げればいいってもんじゃないんです。ここでは触れられていませんが、春闘にあたって経団連側がベアはもちろん定昇もろくに対応しないという方針で臨むことが伝えられていましたが、所得が上がらずに物価だけ上がったらスタグフレーションが起きます。インフレやデフレにはそれぞれの利点と欠点があるわけですが、スタグフレで得をする人間は誰もいません(いるのかな? 株持ってる人とか)。一般消費者の所得上昇を図らずにインフレだけに熱中する姿勢はどう考えてもおかしいのですが、産経「主張」はそういう指摘はけっしてしません。なぜなら、安倍ちゃんの政策だからです。

【主張】民主党 現実路線重視で立て直せ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121221/stt12122103230003-n1.htm

 これは珍しく、民主党にエールを送っていると見ていいのでしょうか。勝ち誇った結果のような気もしますがね。あいかわらず“国家観”を押しつけ、それを現実路線と言っていますが、どうしたもんでしょうか。民主党にとっては、極右自民・維新への対立軸としてリベラル政党に生まれ変わる機会でもあるわけです(もっとも、代表選の下馬評を見る限りではあまり期待できそうにありませんが)。産経が“国家観”や改憲で実質的な総与党になることを臨んでいるのは明白ですが、やはり大政翼賛会が政権を握り産経新聞はその宣伝期間として翼賛記事を垂れ流すことが理想なんでしょうかね。