黙然日記(廃墟)

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産経論説委員の談話観。他。

【土・日曜日に書く】論説委員・石川水穂 問題談話の総点検が必要だ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121208/stt12120803170000-n1.htm

 はーやれやれ。石川記者の言う《問題談話》とは例によって、河野談話慰安婦問題)、宮沢談話(教科書検定)、村山談話(戦争責任)、菅談話(戦争責任)についてです。同じ戦争責任を認めた談話でも2005年の小泉談話にはひとことも触れていません。河野談話村山談話はセットにして石川記者ら右派の標的にされ続けてきましたが、宮沢談話については最近になってターゲットにされるようになってきました。菅談話はしばらく忘れてていたのに、2年経って急に思い出されたもののようです。これだけでも《問題談話》のセレクトが恣意的なものだということがわかるのですが、批判の最大の根拠が安倍晋三自民党総裁の話、続いて石原慎太郎日本維新の会代表、橋下徹同代表代行の話というあたりでも、偏りはあきらかというかあからさまですね。選挙期間中に特定政党の意志を全面的に支持してなんとも思わない不感症ぶりにも呆れます。石川記者の偏向ぶりは、よく言われる阿比留瑠比記者なんかにも負けず劣らずなのですが、あまり指摘されないのが不思議です。もうみんな呆れ果てて、ものも言えないのかもしれません。

【主張】赤旗配布訴訟 最高裁判決は禍根を残す - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121208/trl12120803180001-n1.htm

 あまり注目されないといえばこの裁判もそうだったのですが、国家公務員によるしんぶん赤旗配布に一部無罪判決が確定したことに関して、産経「主張」はたいへんご立腹です。自治労などによる選挙運動にお墨付きを与えかねないと、やはり選挙期間中にかかわらず特定勢力への批判をおおっぴらにしています。もしこれが自由新報配布訴訟だったら、産経の論調はこんなものになっていたでしょうか。問題視すらしなかったのではないかと思われます。産経が偏向しているからっていちいち問題視するわたしの方がおかしいんでしょうかね。不安になってきました。