黙然日記(廃墟)

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あびるん&安倍ちゃんの底知れなさ。

【土・日曜日に書く】政治部・阿比留瑠比 やはり河野談話は破棄すべし - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120819/plc12081903120001-n1.htm

 河野談話村山談話の破棄を呪文のように唱えるあびるんです(小泉談話はいいんでしょうかね?)。もし今、河野談話を破棄したとして、それで対韓関係が改善すると思っているのでしょうか。どう考えても悪化するだけで、なんの問題の解決にもなりません。まさか、韓国と断交できるなんて思っていませんよね。破棄してそれでどうやって日韓関係を立て直すつもりなのか、小一時間問いつめてみたいものです。
 河野談話破棄を唱えているのはあびるんだけではなく、彼がもっとも頼りにしている安倍晋三元首相もその一人です。安倍氏の持論、「自民党がずっと政権にいる間は談話を継承するしかないが、いったん下野してから政権復帰すれば破棄できる」という珍理論が、またも引き出されています。安倍氏本人だけならともかく、それよりもう少し頭がいいと思われる阿比留記者もこれを本気で信じているなら、二人の頭の悪さは底知れずと言うことになって戦慄すべきものがあります。政党が同じ政党としてかたちを引き継いでいるかぎり、また、政府が政府としてそのかたちを引き継いでいるかぎり、その政策を継承する責任があるのであって、政権にあるなしは関係ありません。産経紙面では、野田佳彦首相が野党時代に靖国神社公式参拝を肯定していたから今も参拝すべきだ、という論が見受けられましたが、こちらの方がまだ筋が通っています。もちろんこの場合は、政府としての「公式参拝はしない」という判断が優先されてもおかしくはないのですが。そして安倍理論の、同じ政権与党にある自民党の判断が、いったん下野するしないで変わるというのは、なにをどうやっても説明がつきません。《そうだとすると、不毛だった政権交代にも多少の意味はあったといえる》とかあびるんは真に受けて発言していますが、ほんとに底知れずとしか言いようがありません。