産経「主張」の赤十字観。他。

【主張】日朝赤十字協議　「拉致」棚上げは許されぬ＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120813/plc12081303100003-n1.htm

　人道に関する赤十字間の交渉に、政治的課題を持ち込むべきではありません。こんなのは、ルール以前の常識でしょう。拉致問題も本来は人道上の問題なのですが、日本側関係者が完全に政治的課題にしてしまいました。そして今も産経新聞「主張」欄が、政治問題として赤十字交渉に割り込ませようとしているわけです。

【産経抄】８月１３日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120813/kor12081303090000-n1.htm

　「産経抄」も拉致の話。紙面が拉致問題で埋め尽くされている印象ですが、今日、なぜ拉致問題なのか、なんの必然性もありません。

【正論】終戦６７年　参議院議員・中山恭子　戦後シンドロームから目覚めよ＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120813/plc12081303090002-n1.htm

　その拉致問題で名を売った中山氏です。《同時代を生きた者として、二度と戦争してはならない、巻き込まれてもいけない、平和の維持がいかに大切か子や孫に伝えていかねばならない、それが使命だと思ってきたし、今もそう考えている》と宣言しながら、戦後改革のすべてをdisって、（この言葉は使っていませんが）「戦後レジームからの脱却」を唱えています。アインシュタインが日本のイエ制度を賞賛したとか、怪しげなことも言っていますが、どんなもんでしょう。とにかく、戦後変わったことをこれでもかと列挙しておいてから一気にdisる手法は、産経の読者にとっては快いものかもしれませんが、乱暴といえばこれほど乱暴な手法もありません。《終戦直後からソ連のコミンテルンの指令で勢力を拡大した日本教職員組合》というのも、指令すれば勢力拡大できるならどの組織も苦労していないわけで、そこには「誤った教育が戦争を招いた」という日本人の反省があったからに他なりません。
　戦後を否定する人々は、（当時の）日本人の自主性をあまりに無視しすぎではないでしょうか。