産経「主張」の党利党略。他。

【主張】連用制　党利党略の優先に呆れる - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120620/plc12062003170000-n1.htm

　いつもながら、爆笑ものです。民主党が遠そうとしている衆院選挙制度の連用制併用案を、大政党が不利になり少数政党に配慮した（連立含みの）党利党略だと言っています。民主党案の是非はともかく（わたしは反対ですが）、民主党自体がそれで不利になる大政党であることは無視ししています。それのみならず、自民党・みんなの党・たちあがれ日本が提案する単純0増5減案を受け入れろという結論は、これこそ産経の党利党略ではありませんか。

【正論】日本財団会長・笹川陽平　国家の名誉、尊厳に敏感であれ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120621/plc12062103230003-n1.htm

　笹川氏が、珍しくイデオロギッシュな話をしています。もちろん産経「正論」欄ですから、思いっきり歴史修正主義的な代物です。《歴史問題は国の根幹》という小見出しに集約されるでしょう。わたしに言わせれば、「歴史を正しく認識し間違いを間違いと認めることこそ国の根幹」となるのですが、笹川氏の立脚点はそれとは異なります。日本はおとなしすぎる、広報外交（ロビイング）をもっと繰り広げるべきだという主張は、たとえば日本海呼称問題では有効でしょうが、そもそもの出発点が間違っている歴史修正主義的な歴史認識では、国際的に通用しません。海外経験豊富な日本財団会長に、なぜそれが解らないのか、不思議というよりありません。