産経編集委員の人間レベル。

【土・日曜日に書く】編集委員・安本寿久　国民医療費から考える尊厳死＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120520/bdy12052003110000-n1.htm

　見出しを読んだとき、最初はあまりにも想像の範疇を超えていたので意味がわからず、二度目に読んだときその意味に気づき、言葉を失いました。
　安本記者は、「マスコミのタブーに挑戦する俺カコイイ」というつもりでしょうか。じゃあわたしも、どうせ匿名ブログで無責任だからと思って、同レベルの暴言を吐いてみます。「風邪でもなんでも病人は、片っ端から殺しちゃえ。そうすれば医療費ゼロにできる」。どうですか。俺カコイイかな？　……狂人の発言ですよね、これは。でも安本記者の発想と同レベルですよ。要約するのも嫌ですが、医療費総額を削減し健康保険を守るために、みんな尊厳死を選べ、と主張しているのです。
　尊厳死は、人間としての尊厳を守るために考えられた枠組みです。経済的な理由を個人で考え決断する人がいても、それは（他の理由で決断する人と同じように）止められませんが、新聞という公器の上で呼びかけるようなものなのでしょうか。人間の尊厳というものを、この記者は（もう名前を呼ぶのも嫌です）なんだと考えているのでしょうか。

追記。

今日のMSN産経ニュース（5/4分）（追記・訂正あり） - bogus-simotukareの日記
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20120504/5314918653

　トラックバックも戴きましたが、この記事に関してはbogus-simotukareさんがより詳細に論じておられます*1。この問題について、わたしはナイーヴに過ぎるという趣旨のご指摘はそのとおりだろうと思います。感情論が入り込みやすいテーマなので、より冷静な批判をされている該当エントリをぜひお読みください。

*1:日付はなんとかならないかといつも思うのですが。