黙然日記(廃墟)

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産経「主張」のあいかわらず。

 産経新聞が休刊日破り騒動を起こしたのは2002年のことでした。その後のドタバタを経てわずかな機関で収束したわけですが、以来、産経が休刊日を迎えるたびにツッコみ続けた某スレのテンプレコピペが、十周年を迎えたそうです*1。めでたい。これまでの10年、これからの100年、産経にはネタであり続けてほしいものです。
 というわけで新聞休刊日ですが、連休中にためてしまった宿題を少しでも提出しておきます。

【主張】憲法施行65年 自力で国の立て直し図れ 今のままでは尖閣守れない+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120503/plc12050303230005-n1.htm

 たとえば、5月3日憲法記念日の「主張」欄。いつもと同じ“逆九条教”、憲法九条さえ改めれば中国は侵略してこなくなる、国民の意識も変わる、震災瓦礫の受け入れも進む(それは言ってないか)、いいことずくめのように述べ立てています。《占領下で日本無力化を目的に米国から強制された格好の現行憲法》というところに、“主権回復記念日”に憲法草案を発表する本音が洩れています。それにしても、中国の《漁民を装った海上民兵》とは、いったいどんな存在なのでしょうか。民間人を便衣兵扱いして狩りたてた南京大虐殺から、一歩も意識が進歩していないとしか思えません。そして《米国内でも日本の憲法改正集団的自衛権の行使容認などが、日米同盟の強化に資するという見解が広がっている》という一節については、同じ日の紙面で古森義久ワシントン駐在編集特別委員が否定的な記事を出していること*2はすでに指摘しました。
 1日分の「主張」つまみぐいだけでこれだけいろいろツッコめるのですから、宿題を溜めてしまったことについてはお詫びしつつ、しかたない面もあるとご理解くださいませ。