黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の筋違い。他。

【主張】公務員採用抑制 新人へのしわ寄せ筋違い+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120404/plc12040403290003-n1.htm

 公務員数削減を前提にした場合、手をつけやすいのは新規採用の抑制です。安易と言えば安易ですが、この前提があるかぎり、いずれ手をつけることになる施策でしょう。あれだけ公務員数削減を求めてきた産経「主張」がなぜこんなに反発しているのか、わけがわかりません。《採用抑制だけを進めるのでは「物を言えぬ若者へのしわ寄せ」との批判を免れまい》《組織の年齢構成を歪(いびつ)にする》《公務員を目指して頑張ってきた若者の希望を奪い》《優秀な人材の確保を困難にしかねない》。それぞれはもっともで、いずれも、民間企業が採用抑制をしてきた就職氷河期に当てはまる言葉ですが、そのとき産経は経団連をこうして批判したでしょうか。しまいには《行政を機能させるのに必要な職員数は長期的視野で検討すべきだ》と、公務員削減そのものを否定してしまいます。いままで言ってきたことは、なんだったのでしょうね。「民主党のやることはなんでも反対」としか言いようがありません。

【読者サービス室から】国民の憲法 「国家の方向性を修正して」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120404/plc12040407340004-n1.htm

 産経新聞憲法草案作りを始めたことへの、読者の声です。絶賛の嵐ですが、批判はなかったのでしょうかね。そういう人は読者にはならないか。

【from Editor】医療費問題覆う社会的未成熟 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120404/bdy12040407240000-n1.htm

 深堀明彦大阪文化部長。要するに終末期医療の問題で(なぜか深堀記者はこの言葉を使っていませんが)、日本社会が成熟し日本人が大人になれば、自らの死を受け容れることができるようになり終末期医療費も削減できる、というのです。
 人間の「生」への執念は簡単に奪えるものではないし、それは「大人」がどうこうという話ではありません。小児科終末期医療のドキュメントなどを読むと(つらいのであまり読んでいませんが)、むしろ子供の方が現実を受け容れやすいようにも思えます。それまでの人生が長いだけ、執着も大きくなるものでしょう。まして、社会的成熟とはなんら関係ありません。終末期医療を施す側にさらなる成長が必要、という意味での社会性はありますが、ウケる側の社会ってなんでしょう。あくまでそれは、個人としての「生」の問題ではないのでしょうか。