黙然日記(廃墟)

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産経抄、終盤を迎える。他。

産経抄】1月21日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120121/fnc12012103040000-n1.htm

 べつに人生の終盤を迎えなくても、小学校に入ったころ「昔(幼稚園のころ)はよかった」と思った記憶がありますが。個人的に「そろそろ人生終盤だなあ」と思うことが今日あったので、気持ちはわかります。
 高度成長期をやたらと理想化するのもみっともないものですが、いい時代ではあったのだろうとやはり思います。財界人も、日本型経営で社員を家族のように保護していました。今のように、自らの利益だけを追求して社員を使い捨てにはしなかった……というのも、理想化した決めつけではあるかもしれませんが。そんな理想的な財界人なら、消費税増税なんてとんでもない、景気が悪くなって売り上げが落ちる、と反対していたでしょう。今は、「その分法人税を下げてくれるならどうでもいい」といわんばかりの雰囲気を感じます。
 ところがここで、「産経抄」が景気悪化を懸念して消費税増税に反対しているのですから、訳がわからなくなります。国内の景気がもっと悪かった数年前、現在の経営者を代弁して一つ覚えのように「消費税を上げて財政再建」と叫んでいたのは、いったいどうなったのでしょうか。《そのうえ消費税も上がれば経済がどういう事態になるかは小学生でも分かる》って、その小学生レベルの理屈をわかっていなかったのがしばらく前までの産経新聞でした。ずいぶんとまた極端に手のひらを返すものです。

【主張】自民党 責任野党の器量を見せよ+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120121/stt12012103070000-n1.htm

 手のひら返しといえば、この「主張」にも驚きます。といっても、あくまで自民党を支持するがゆえに尻を叩く、という風情ではありますが。このまま選挙になったら、「なんでも反対野党」にしかすぎなくなった自民党に勝ち目はない、という危機感でしょうか。
 ただし、「産経抄」の増税反対にしろこの「主張」にしろ、「民主党のすることにはなんでも反対」という基本スタンスは一貫しているので、そういう意味ではナニも変わっていません。一安心というべきでしょうか。