黙然日記(廃墟)

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産経抄のいろは観。他。

辻元清美衆院議員:「名誉傷つけられた」と産経新聞を提訴 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/archive/news/2012/01/19/20120120k0000m040036000c.html

 すでに当ブログのコメント欄含めあちこちで話題になっておりますが、遅ればせながら記録しておきます。問題の記事は阿比留瑠比記者の筆によるものでした。産経新聞と阿比留記者が、辻元氏の行動について飛ばしたデマを、真実である、あるいは真実と信じるに足る根拠があると法廷で証明できないかぎり、敗訴確実でしょう。楽しみでしかたな 今後の展開を見守りたいと思います。

産経抄】1月20日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120120/art12012003080000-n1.htm

 ひどい悪文もあったものです。まず構成からして、思いついたことをそのまま詰め込んでいるだけ。いろは歌を練習したとみられる平安後期の土器が発見されたというトピックから、いろいろトリビアのようなものを並べ立て、いろは歌から平仮名に入門できない《今の子供たちは気の毒だ》、とまとめます。入門用なら五十音図の方が合理的であることは、言うまでもありません。さいしょに学ぶのがいろは歌でなくとも、その後に学ぶ機会はいくらでもあります。逆にこの歌は、旧仮名遣いや古語の知識がなければ意味をなさないただの呪文ですから、教えるタイミングとしては小学1年生より高学年以上であるべきでしょう。ソウでなければ、真価もわかりません。
 途中にあるトリビアも悪文で、いろは四十七文字を四十七士にたとえた『仮名手本忠臣蔵』への言及で、「とかなくてしす」の解釈が戯作者によるものか、抄子の独自の解釈なのか、史実に照らしてどうなのかといったあたりがまるでわかりません。子供に日本語を教える方法について思いつきで提案する前に、自分が日本語の修練をしてほしいものです。