黙然日記(廃墟)

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産経阿比留記者の怒声観。他。

【土・日曜日に書く】政治部・阿比留瑠比 首相の責任 全容解明を+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120108/plc12010803130003-n1.htm

 まぁた、原発事故の時に菅直人首相(当時)の対応がどうのこうの、という話です。事故調査委の中間報告と池田元久氏のメモ、それに「官邸筋」への取材を新たな証拠として、話を蒸し返しているわけです。
 東電が当時本当にベントに取り組んでいたのなら、なぜその情報が官邸に伝わらなかったのでしょうか。あるいは、菅氏が誤った情報(東電は全員撤退しようとしている)を元に誤った判断(それをやめさせようとした)を下したことにしても、まともな情報を上げなかった東電側の責任ではないでしょうか。東電本店に乗り込んで「撤退を食い止めようとした」とき、その場ででも「全員撤退ではない」と一言告げれば済んだはずのことが、なぜいまごろまで尾を引いているのか、そこからしてわかりません。まともに報告・連絡・相談をして事態に対処するという、企業として基本的な姿勢からして東電には存在していなかったのではないか、という疑いも出てきます。首相が怒鳴り声ばかりだった、というのが池田メモの要点ですが、怒鳴らなきゃ東電が動かないのがそもそもの根本原因ではないでしょうか。
 こうした点を検証してこそ報道なのですが、阿比留記者の文章はあいかわらず、菅政権をdisるためのアジテーションだけを目的にしているようにしか読めません。

「【軍事情勢】危うし 韓国軍の対北備え」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/541168/

 こちらは野口裕之記者。韓国軍の現状がどうだ、という話を、具体的なデータを挙げて延々と続けています。わずかに自衛隊と比較する話はあるのですが、比較しているだけでほとんど評価はせず、しても自衛隊の方がまだまとも、という雰囲気を示すだけです。それならそれでまとめればいいのに、最後にいきなり自衛隊についての争論になって終わりという、いったい論の構成というものをなんだと考えているのかとツッコみたくなる文章です。なんだと考えているのでしょうか。