黙然日記(廃墟)

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産経抄、70年前を想う。

産経抄】1月1日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120101/dst12010103040003-n1.htm

 古川ロッパの戦中日記は、当時としてはかなり反戦的だったことで知られています。一般には、1942年の正月はもっと戦勝気分だったのではないでしょうか。そのロッパの日記を長々と引用しているあたり、「産経抄」としては奇妙です。要するに、戦時下と現在の対比をしたいようなのですが。
 「紅白歌合戦」はつい全部観てしまうのですが、今回は徳永英明氏の『時代』が最高でした(できれば中島みゆき氏で聴きたかった)。わたしはこの歌が、あの戦争と戦後を描いていると思うのですが、震災後の歌として聴いた方がしっくり来るように感じました。戦後最悪の国家的苦難において、二つの出来事を重ねる視点は当然あるだろうと思います。
 ただ、今の状況は、戦時下よりも戦後だろうとも思います。たとえどんなに破壊されていても、抄子自身が指摘するように、出口の見えない陰々滅々ではなく、わずかでも希望を見いだすことができるのですから。元日早々に大きな地震が起きたりで、まだ不安はありますが、今年1年がよりよい年であるように祈っております。