黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「正論」に忍び寄る魔の手。他。

【正論】筑波大学大学院教授・古田博司 「老人」と中国が北の独裁支える+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111220/kor11122003120008-n1.htm

 こういうときにしゃしゃり出てきて、半日で内容はともかくこれだけの長さの文章を書いて発表するのですから、大学院教授というのは驚くべきヒマな職業です。おそらく古田氏が例外だと思いたいところです。
 日韓の協力がこれほど求められるタイミングはないことは、各国首脳の協議報道を見るまでもなく明らかなのですが、古田氏の「正論」の半分は韓国への悪口に充てられています。北朝鮮の政権が不安定になって海外脱出が増えるのはむしろ韓国だ、それはまともなナショナリズムがないからだ、とか。古田氏の韓国分析はおよそお話にならない代物だというのが今まで観察してきてのわたしの結論なのですが、どうなりますか見ておきたいものです。この「正論」でも、たとえば90年代に北朝鮮の手先が韓国の大学で思想教育をしていた、その世代が金大中政権に入り込んで北に親和的な政策をとらせたのだ、とか、年齢の勘定もできないような珍論が展開されています。
 北朝鮮の危機や脅威より韓国の方が危険要因であると強調する、実は古田氏こそが北朝鮮に洗脳されたシンパではないか、という疑問が、ふと沸き起こってくるぐらいの内容でした。

【主張】金総書記死亡 後継体制は「拉致」直視を テロ国家からの決別求める+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111220/kor11122003150009-n1.htm

 《死亡》という表現を使っているところにちょっと引っかかりました。他の記事ではすべて「死去」なのですが。拉致問題に半分の紙数を充てているのは、産経らしいといえばそうですが、なんかもうちょっと冷静になれないものかと感じます。ちなみに言うまでもありませんが、この「主張」も日韓の協力を重視していることに変わりはありません。

産経抄】12月20日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111220/kor11122003110007-n1.htm

 《正しい独裁者》という概念があり、それは独裁の期間が短いときだけ成立する、という話を最初に降っているのですが、金正日氏の独裁期間は客観的には長くないとはいえ十分すぎるほど長く、やったこともあきらかに間違いだらけだったわけで、なんでこんな話を持ち出すのか、謎としか言えません。

金正日総書記死去】小泉氏再訪朝も 拉致問題安倍氏 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111220/plc11122016320017-n1.htm

 頑迷固陋がここにもう一人いました。安倍晋三氏は「政府に協力したい。《われわれもさまざまな交渉ルートがある》」とも述べたそうですが、現役時代にいちばん太いルートを潰したのはだれでしたっけね。

「社会的責任を」 技術者に警鐘も ウィニー開発者無罪確定へ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111220/trl11122021280006-n1.htm

 ようやく別テーマの記事。解説記事ですが、無罪となったのにもかかわらず最初の検察側筋書きに従って、開発者に責任があるかのようなことをまだ言っています。自分で判断ということをしないのでしょうかね。最初の「検察の筋書きにはすべて従う」という判断以外。