黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経てんこ盛り。

 日曜日は忙しいですすね。とりあえずかたっぱしから。

【エディターズEye】創設すべきは旧皇族復帰の「男性宮家」+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111217/imp11121720320003-n1.htm

 伝説のID論インタビューや教科書問題記事(「教科書問題に関する記事」ではなく、「教科書関連での問題ある記事」)で知られる、渡辺浩記者です。なんかもう、署名と見出しだけで紹介は十分でしょう。もちろん、《「男性宮家」に女性皇族が嫁がれるのが最も好ましい》などとほざいています。てめえの好き嫌いで決めんなよ。

「【軍事情勢】嫌われ者の不良グループ」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/538848/

 こちらは説明不要の、野口裕之記者です。「産経新聞」「正論」「Will」SAPIO」「Voice」「新潮45」などが群れをなしているグループのことかと思ったら、ちょっと違いました。中国とイラン・北朝鮮パキスタンでした。まあ、王朝や宗教による独裁国家が産経とお仲間の理想ですから、似たようなものですが。
 しかしこれ、【軍事情勢】というタイトルなのに、軍事のド素人が見てもおかしなところが多すぎます。中国・パキスタンという核保有国がバックにいるのに、なぜイランの核開発に核技術が未熟な北朝鮮が協力しているのか、まともな説明がまるでありません。パキスタンはともかく、中国はいわゆる核クラブのメンバーで、世界有数の核ミサイル技術を持っているわけです。イランを全面的な軍事同盟国とみなし、核保有すべきだと思うならさっさと技術供与しているでしょうし、同盟国でも核保有には反対である(日米関係のように)と思っているなら、あんなおおっぴらな核開発にはストップをかけるはずです。この矛盾がどうなっているのか、野口記者の文章からはさっぱり見えてきません。中国とイランの全面的な軍事同盟関係など存在しないのだ、と考えればすっきりするのですが。
 ビルマミャンマー政権やロシアがこの悪のお仲間から外れたのは、中国の《余りの悪辣(あくらつ)さに、吐き気をもよおしたのでございます》とか言っていますが、なぜミャンマー民主化の道を歩みパキスタンは(野口説によれば)接近しているのか、理由がわかりませんね。

【高橋昌之のとっておき】日本のカジノ合法化は急務、悪いのは井川容疑者でカジノではない+(1/5ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111218/stt11121812010001-n1.htm

 カジノ合法化も産経の社論ですが、高橋記者がわけのわからない強弁を張っています。依存症になって破綻する方が悪いのなら、麻薬も合法化してかまわなさそうです。カジノ収益どころではない莫大な税収が見込めますよ。また、日本のどの街に行ってもある事実上のカジノ、パチンコ店のことはまるっとスルーしていますが、ここを外しては議論にならないでしょう。カジノ推進派はパチンコ・パチスロをどう考えているのか、まるで話が聞こえてきません。いずれにしろ、カジノを中心とした複合娯楽施設の建設という案からは、利権の臭いがぷんぷん漂ってきて、こちらも吐き気がしそうです。

「民主またも公約違反 八ツ場ダム建設再開へ」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/538828/

 まだあるんですよ。これは酒井充記者の、コラムではなく解説記事。あれだけさんざん、「民主党マニフェストを放棄して○○(産経の主張)を実現しろ」と唱えておきながら、結局はこれですよ。まあ、予想どおりなんですがね。

産経抄】12月18日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111218/dst11121803090004-n1.htm

 ネタが多いときは「産経抄」をスルーしがちになるのですが、さすがに見逃せない部分があるので。福島第一原発冷温停止状態宣言について、これは一里塚に過ぎないことやこれまでの現場の苦労をねぎらうことに異論はありませんが、《事故の責任追及ばかりでは、今後に向けての国民の「絆」は強まらない》というのはどういうつもりでしょう。東電と歴代政権の責任を問うなとしか読めません。それとぶっちゃけた話、明確な敵を作った方が、具体的には東電と歴代政権を悪者にした方が*1、絆というか連帯感は高まるんですがね。

*1:いずれにしても、東電社員や家族への個人攻撃はもちろん許されません。