黙然日記(廃墟)

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[sankei産経抄の信義観。他。

産経抄】12月3日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111203/plc11120303510003-n1.htm

 《1日から2年後の3月に卒業する大学生の就職活動が解禁された》という冒頭の文章の下手くそさからして、期待させてくれます。読点一つけちったのか、どうしても1234と並べたかったのか、それにしても自分でおかしいと思わないのでしょうか。
 《頼まれもしないのに他人の悪口を書》いている身として、最低限の信義を守りたいという気持ちはわかります。しかし産経新聞にそれを言う資格がどれだけあるか、誰もがツッコみたくなるところでしょう。沖縄防衛局長失言事件では、たまたま産経の記者だけがその場にいなかったそうです。他に用事があったのか呼んでもらえなかったのかは不明ですが。いなかったからオフレコ破りをしようにもできなかった、というだけで、よくもまあこんなに高い場所からの発言ができるものです。数々のオフレコ失言、たとえば鉢呂吉雄経産相(当時)の放射能失言で、産経はオフレコ破りをしなかったのでしょうか。真っ先に報じたのはフジテレビだとされていますが、そのへんはどうなっているのでしょうか。
 「オフレコがないと情報の裏が取りにくくなる」とされます。実際に9月の経産相失言後は政治家の取材がやりにくくなったため、局長へのオフレコ取材をしていたのだ、という解説もされていますが、どうでしょうか。オフレコ取材で真に責任のある報道ができるのか、最初から考え直すべきタイミングではないでしょうか。取材対象との信義も大切ですが、報道人として最優先すべき“信義”とはなんでしょうか。
 《酒杯を伏せて立ち去るのがプロの記者だ》とかかっこいいことを言っていますが、抄子は一度でもそんなことをした経験があるのでしょうかね。

【主張】女性宮家創設 旧皇族復帰と併せ議論を+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111203/imp11120303530001-n1.htm

 あいかわらずふざけた主張を繰り返しているので、取り上げておきましょう。
 2005年の有識者会議が、女系継承について《始めに結論ありき》だったことについては、ある有力な仮説があります。その仮説に従えばたいへん得心がいくのですが、真偽は不明なままでしょう。政治関与になりかねない問題ですから。しかし、仮にも保守を名乗る論で、ご意向を無視するようなことが許されるでしょうか。
 問題は国民の支持です。統合する国民に支持されているからこそ、皇室は象徴として存続しているのです。なんだかんだありつつ皆に親しまれている現在の若き女性皇族の方々と、大半の国民は名前も聞いたことがない(わたしも一人ぐらいしか知りません)旧皇族の人々で、どちらを宮家として受け入れ、イベントなどにご参加いただくか、考えるまでもありません。いったいなんだって産経周辺は、旧皇族復権などというわけのわからないアイディアに固執するのでしょうか。政治関与も問題ではありますが、政治利用はそれ以上の問題です。

自民・伊吹元幹事長、女性宮家創設と旧皇族との縁組を提案 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111202/stt11120200230001-n1.htm

 ついでに2日未明付けの記事をあげつらっておきます。これまでは新聞などが勝手に書いているだけでしたが、政治家がこれを言い出す危険性を、伊吹文明氏はわかっているのでしょうか。