黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の財政危機観。

 本来の27日分。

【主張】米財政危機 防衛力強化に日本は汗を - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111127/plc11112703070001-n1.htm

 「財政危機」で真っ先に思いつくのがそれですか。そうですか。
 まあ、日米安保体制における米軍の絶対的な協力を暗黙の前提として続けてきた産経親米路線が、これで破綻するかもしれないと思うと、危機感を抱かざるを得ないのでしょう。
 米国にとって軍の展開は自国の利益のためのみにあり(「世界の警察官」としてのプライド、といった利益も含めて)、戦略の変更と予算の都合でいくらでも変わるものだ、ということを、産経のお花畑路線はあまりに無視しすぎてきたのではないでしょうか。「日米安保条約が片務的」という主張にしろ、ではな背そんな一方的な責務を今まで米軍が黙って引き受けてきたのか、という点を、考えたこともないのでしょう。それは日本列島や琉球列島が東アジア戦略の要になるという利点のためであって、別に日本に無償の好意を寄せていたからではないのだということを、そろそろ認識してもいいはずです。その米軍の(予算面の制約を踏まえた)戦略が変わるからといって、下駄の雪のように身も心も捧げてついていきます、なんてのは、端から見ていて気持ち悪くてしかたありません。801板でやれ。

「【軍事情勢】「全天候型」と「晴天時」の友人」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/536387/

 いつもの野口裕之記者なのですが、今日はひと味違います。パキスタンが米国の傘を離れて中国と手を結びつつある、という分析です。これが当たってるのか、わたしにはわかりませんが、SANKEI EXPRESSという媒体の「軍事情勢」というコーナーでは、本来こういう記事が求められているはずです。少なくとも、自衛隊の制服で民間機に乗れないという愚痴や、日露戦史の得意げな詳説よりは。
繰り返しますが、この記事の内容が正しいかどうかは保証しませんよ。方向性としてはこっちのはずだ、野口記者は滅多にその責任を果たさない、という話です。