産経抄のこの30年。他。

【産経抄】１１月２８日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111128/trd11112803010000-n1.htm

　電車内で、携帯音楽プレイヤーのシャカシャカ音がうるさい。ヘッドホン難聴というものがあるらしいぞ。それにしても日本人の美風は（以下略）。
　……いったい、いつのコラムですかこれは。まったく同じ主旨のコラムを30年前（初代「ウォークマン」発売が1979年）にずいぶん見かけたように記憶していますが、あれはなかったことになっているのでしょうか。ヘッドホン騒音が迷惑なもので、デジタルオーディオプレイヤーの普及で最近また耳障りになってきたのは確かですが、「30年前から指摘されているのにいっこうに改まっていない」と一言書くこともできないのでしょうか。
　産経の時代錯誤をいまさらあげつらってもしかたないのですが、人権や歴史に関する認識がずれているのは確信的なものだとしても、こうした現代風俗に関する話題で時代がずれているのは、なんとも痛々しいものです。
　ちなみに電車内では、密閉型インナーイヤーホンがお勧めです。もともと音漏れしない上に小音量でも楽しめます。歩行中は危険ですが。感覚細胞の死滅は、わたしも目が悪くなってから痛感したのですが、恐ろしいものです。自分のために気をつけてください。

【主張】橋下氏勝利　変化求めた期待に応えよ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111128/elc11112803050005-n1.htm
大阪ダブル選　再編の風、箱根越えるか　政治部次長・石橋文登 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111128/elc11112803070006-n1.htm

　さすが大阪ローカル紙だけあって、産経のダブル選挙報道は詳細を究めたのですが、さて、つまらないことになったものです。泣きべそ顔を見てみたかった。
　近年の選挙においては、とにかく新しい勢力、とにかく若い候補者が当選する傾向が強く見られます。これは、有権者の「とにかく従来の政治には満足できない。とにかくなんでもいいから改革を」という指向を示しています（なぜか、いわゆる選挙のプロはこの点をまったく無視しているようですが）。その受け皿となり得る勢力が（なぜか）ネオリベ系ばかりというだけで、ネオリベそのものが受けているわけではないと考えてよいのではないでしょうか。社会民主主義的な新しい勢力が現れれば、そこに票が集中する可能性もあります*1。共産党が受け皿になったりならなかったりで一進一退を繰り返している様子を見ても、それはうかがえます。なんとかならないものでしょうかね。

【一筆多論】橋下市長にお願いする＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111128/lcl11112807350000-n1.htm

　鹿間孝一論説委員の「一筆多論」。「主張」の方でも似たようなことを言っていますが、大阪市は関西電力の筆頭株主なので、原発再開を要請しろと（ストレートにではありませんが）唱えています。予定稿だとは思いますが、よく真っ先にこんなことを思いつくものです。

*1:ただし、「より強烈な主張が受ける」という分析も可能で、その場合は中庸を旨とする社民勢力には不利となります。