黙然日記(廃墟)

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産経安藤記者、空気に染まる。

安藤慶太が斬る】法治国家に挑戦する竹富町は独立すれば?+(6/6ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111002/edc11100207000001-n6.htm

 長いというだけで読む気をなくさせる、いつもの安藤記者のコラムです。いちおう読み通しましたが、どう考えても半分の長さがあれば事足りる内容です。
 とりあえず6ページ目(!)の後半を見るだけでも、安藤記者の面白さは理解できるでしょう。

自民党政権下で教科書法の提案がなされたことはかつてあったのだ。当時目指した教科書採択は全県一区で、日教組教師が指定する教科書を学校で採用するというそれまでの仕組みを変え、まともな教科書を子供たちに渡す狙いのもと、国会に提案されたのだった。

 自分たちのやっていることが自民党べったりで偏向していることを、あからさまにしています。これ、たぶんご本人は気づいてないんだと思います。周囲(雑誌「正論」編集部と産経社会部の教科書班周辺)の空気が自民党べったり、つくる会系べったり*1であるために、気づく機会がないのでしょう。
 見出しの独立うんぬんにしろ、二つの法律に齟齬があるとき、片方に従って片方に従わないのは法律遵守といわない、と言いながら同時に、一つの法律に従わないだけで国を離れて独立しろと毒づいているわけですから、ほんとに長いだけで役に立たないのみならず、書いている間に自分で書いたことを忘れてしまう弊害が現れるような長さだと言うべきでしょう。


 ところで、安藤記者のこの記事に限らず、今回の八重山地区での教科書採択騒動に関する産経の報道にあてはまると思いますが、コメント欄でid:pipisanさんが強烈なツッコミを入れていらっしゃるので紹介します。

http://d.hatena.ne.jp/pr3/20111002/1317563891#c1317611140
大洗町の時の産経新聞を読み直せと声を大にして言いたい。

 以下、当時の産経新聞は、協議会なんか無視して町独自の教科書採択をするべきだと主張していた記事が引用されています。しかも大洗町の採択見直しは、(結果的にせよ)虚報だった*2というオチまでついているわけで。こんな見事に命中したブーメランも珍しいですね。

*1:これは育鵬社を関連会社としているから当然、と思ってしまいますが、教科書会社が特定のマスメディアと深い関係を持っていること自体が異常だと、我々も再確認しなければなりません。

*2: wikipedia:産経新聞の報道