産経「主張」の満州事変観。

【主張】満州事変８０年　背景踏まえ幅広い見方を - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110918/plc11091802410000-n1.htm

　歴史修正主義一丁入りましたー。さすがに、「コミンテルンの陰謀」は出てきませんが（笑）。
　「背景」というのは、≪満州では排日運動が激化し≫ていたことらしいです。自業自得だし、それ以前から明らかだった侵略の意図に対する反発であって、反発があったからその後の侵略は正当だ、では、問題のすり替えにもなっていません。背景はどこまでも背景であって、侵略のための侵略という直接行動が満州事変であったことは否定できていません（否定するためにはこみん☆てるんの陰謀を持ち出さなければなりませんから）。だとしたら、ヘレン・ミアーズやらを持ち出したり≪東京裁判の断罪史観≫などとわめくのは、単なる印象操作でしかありません。まったく破綻した文章と言わざるを得ません。
　「当時、時事新報以外の新聞は国際連盟脱退を支持した、新聞の責任も重大だ」とわざわざ書いているのは、「時事新報の流れを受け継ぐ産経新聞には戦争責任はない」という意味でしょうか。ずいぶんへっぴり腰の言い分ですね。時事新報を統合して最近まで発刊されていた大阪新聞は、どうだったのでしょうか。