黙然日記(廃墟)

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産経抄の自民党観。

産経抄】9月17日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110917/plc11091702570005-n1.htm

 ≪小紙以外のほとんどの新聞やテレビ≫が持ち上げたという政権交代から2年。「下野なう」なんてつぶやいてた産経が気の毒にさえ見えた瞬間でした。あの政権交代がなんだったのかといえば、わたしの考えは変わっていなくて、「自民党が初めての本格的下野なう」に尽きます。今の日本の状況は、天災の影響を除いてもあまりよくはありませんが、天災への対応を含めて、自民党政権なら今より良かったと思える要素はなにもありません。
 「産経抄」がくさしている民主党政権の欠点は、自民党政権時代そのまま、あるいはいったん改革したのに戻ってしまった、という点ばかりで、ほとんど自民党批判と言ってもいいぐらいです。「民主党に変えた意味がなかった」という嘆きがあるなら理解できますが、自民党とずっと一心同体だった産経のこの嘆きは、いったいどこから出てきたものなのでしょう。≪民主党の「自民党化」は粛々と進行中≫とまで言ってしまって、親分のご機嫌を損ねやしないかと、見ているこちらがハラハラします。
 産経新聞は、自民党の政策にではなく(そんなもの最初からありませんし)、自民支持という立場だけを堅持しています。だから、民主党の姿勢が自民党に近づくことには、賛成ではなく反対の立場になってしまうという自己矛盾を抱えてしまうのです。理念や政策ではなく立場だけに固執することが、いかに見苦しいかを示す好例でしょう。