黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経野口記者の革命観。他。

産経抄】9月11日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110911/crm11091103450004-n1.htm

 十年ですか。と思わず空を見上げてしまいます。あらためて犠牲者への追悼の意を申し上げます。それでもやはり、一昔だな、と思わざるを得ません。特にこの半年は、桁違いの悲劇の規模を受け入れるのが精一杯で、米中枢同時多発テロは過去のことになりつつあります。ただ、米国人たちにとってはどうなのでしょうか。他国人が勝手に、十年一昔だろうと決め付けていいものでしょうか。自らが傷ついた記憶は、他人からは薄れたように見えても、折節ごとに心を締め付けるものではないでしょうか。それは、われわれ戦後生まれが“あの戦争”の犠牲を、生まれる前の他人事と考えるか、それとも我が痛みとするかの違いにも似ているような気がします。
 一方で十年一日といえば、われらが「産経抄」なのは間違いありません。筆者が交代したにもかかわらず、半年を迎えた震災を忘れて米国のご機嫌取りに血道をあげる姿は、えひめ丸を放置しろと唱えた十年前とひとつも変わっていないのですから。

【軍事情勢】成功しつつある民主党による革命 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/527395/

 読み始める前に見出しに呆然、読み進めながら唖然、読み終えて凝然。当ブログは「黙然日記」ですが*1、これは黙っていられません。こんな爆笑ものの記事があると大声で叫びたい気分です。
 いつもの野口裕之記者の文章といえばそうなのですが、ここまで凝縮されていると飲み込むのも一苦労です。
 輿石東氏が民主党幹事長になったから≪革命≫が推進される、輿石氏は極左だからだ、という話なのですが、なんなんだか。野口記者らが同じように(この記事の中でも)極左扱いする菅直人氏が、先日まで幹事長とは比較にならない最高権力者だったのですよ。なのに、日本にジェンダーフリー政策が進展しているようにはとても見えません。この2年間の民主党中心政権の間、ずっとそうです。そもそも、≪「外国人参政権」「夫婦別姓」「ジェンダフリー」「人権擁護機関設置法」「秘密保全(リーク防止)法」「朝鮮学校無償化」≫という列挙が異常です。そもそも民主党の政策に「ジェンダーフリー」なんて入っていましたっけ。自民党の政策に「ジェンダーフリー」叩きがあるだけです。
 仙谷由人官房長官の「暴力装置」発言をまたも持ち出し自衛隊への≪侮辱≫だとし、さらにこれは≪レーニン主義者疑惑を呼び込んだ≫んだそうです。そんな話、聞いたこともありません。野口記者の脳内だけにあるのではないでしょうか。それは、誰かが「軍隊」という言葉を使い、ヒトラーも「軍隊」という言葉を使ったから、その誰かはヒトラー主義者だ、というぐらいのジョークです。
 あと細かい点ですが、なぜか、仙谷氏と枝野幸男氏がNTT労組とつながっているから問題だ、みたいなことを言っています。連合加入の労組が民主党議員を支援するのにいちいち文句をつけていたらきりがないんだけど、なにを考えているのでしょうか。かつてのNTT関東サッカー部がプロ化したとき、大宮を本拠地に選んで大宮アルディージャになりました。その大宮が枝野氏の選挙区で、ぶっちゃけわたしの地元でもあるのですが、同級生に国鉄電電公社職員の子女が多かったことを思い出します。JRとNTTの影響力が強い地域なのです(JTはよく知りませんが)。
 そして、出ましたよ。コミンテルンの陰謀民主党の政権掌握も、コミンテルンによる陰謀の成果のようです。そして無血革命が進行中だという警鐘なのですが、さてそこから、どこへ向かおうというのでしょうか。いや民主党政権や日本の針路ではなく、野口記者の誇大妄想が。

*1:たまに「黙然」をわたしの戒名=ハンドル名だと思ってる人がいますが、違いますからね。辞書引いてください。