産経抄のペテン観。

【産経抄】８月１６日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110816/crm11081603060002-n1.htm

　医師を騙る詐欺をネタに、《民主党のマニフェストが、ペテンだったことが明らかになった》というオチにつなげる、予想通りの展開です。
　さて、マニフェストはペテンだったのでしょうか。子ども手当はどうやら廃止され児童手当が増額して復活することになりそうですが、子ども手当はペテンや詐欺の類だったのでしょうか。子ども手当と従来実施されていた児童手当は、金額と所得制限の問題以外は、本質的に同じものです。少子化と所得格差の時代に、名前はどうあれ手当の金額アップは効果的でしょう。「バラマキ」と目を吊り上げて批判していた人がいる理由が、さっぱりわかりません。財源がなかったという問題はありますが、それは意図的なペテンとは違います。そして今回の「子ども手当」の廃止は実質的には名目だけのもので、政策としての正しさは認められているわけです。なのに野党、具体的には自民党と公明党が異常なまでの反発を示し、「子ども手当という名前の廃止」にこだわって国会を混乱させ続けたというのが経緯です。はたしてこれを、「与党のペテン」と呼ぶべきでしょうか。わたしにはどう見ても、「なんでも反対野党によるゴリ押し」としか思えないのですが。