産経「主張」が見せ物小屋。

【主張】やらせメール　信頼獲得に労を惜しむな＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110712/crm11071203130000-n1.htm

　九電メール事件は、企業による世論操作の（非常に稚拙な）実例でした。信頼獲得ってそういうことじゃねえだろう、という見出し自体は正しいのですが、あと全部滅茶苦茶で、楽しい「主張」になっています。
　なにより、「CATVでもネットでも放送する番組に対するご意見募集」の話が「ネットでの世論形成」の話になり、以下身の丈六尺の大ブーメランを連発しているあたりが見ものです。《インターネット経由の意見募集をことさら民意の反映ととらえる発想の危険さ》。Yahoo!トピックスのアンケートをもとに「60％の国民が支持している」と国会で言い放った前幕僚長がいましたねえ。いや、産経自身が「eアンケート」として、単なる任意アンケートを統計的な世論調査であるかのように見せかけた記事を毎週掲載しています。
　《数の論理で真剣な議論を封殺したり》はニュー速＋とかですか。《同質の見解を大量に送り込んで世論の動向を操作したり》って、選挙前になるとなぜか自民への投票を誘導するコピペが現れることですか。《そうしたリスクは原発賛成、反対のいずれにもあり得よう》のところ、まず「リスク」という言葉の使い方がおかしいのですが、賛成派がやったから反対派もやるに違いないという決めつけですか。
　最後、一般市民を装わず関連会社社員の身分を明かして賛成意見を大量投稿していたら、帰って見直されたのではないかという提言は、そもそも世論のなんたるかを産経が理解していないという証明でもあるのですが、面白い提案です。あの大量のN+民やコピペ主、J-NSCのメンバーが身元をいちいち明らかにしていたら、かなり面白い見せ物になりそうです。