黙然日記(廃墟)

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産経記者、テスト不合格。

安藤慶太が斬る】菅首相こそ「運転停止」と「ストレステスト」が必要ではないか +(1/5ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110709/trd11070912010011-n1.htm

 新聞休刊日なので、一昨日付のコラムを。ネット専用コラムは休刊日にこそ充実させてほしいですね(「充実」の意味合いが少し違うかもしれません)。
 安藤記者には珍しくないことですが、「ストレステスト」の意味についてもまた、理解していないのは明らかです。その場のノリで口にしているだけで、具体的にどんなメタファーを当てはめられるのか、まったく示されていないし、示しようがないでしょう。ストレステストは、基本的に原発の恵贈運用を前提として、それに耐えられるかを調べるものです。安藤記者が菅首相の続投を望んでいないかぎり、こんな表現が出てくるわけがありません。そもそもストレス(負荷)を与えるテストなら、為政者にとって最大級のストレスがかかる状態がここ4箇月続いています。しかもこれはテストではなく、後戻りできない実践なのです。これ以上首相にストレスをかけて、なにをどうしろというのでしょうか。
 ある問題を解決するために、よりよい方法が見つかったら、それまでの方法にはこだわらずに新しい方法を試すのは、理系というか学問的な考え方でしょうか。組織運営がどうの、と言いたがる人は、前例の踏襲にこだわります。一般論としてどちらがよい悪いとは必ずしも言えないのですが、喫緊の課題がある場合は臨機応変が優れていることは言うまでもありません。ぶっちゃけ、国民の安全と生活の安定の両立をはかることは、閣僚や首長のメンツより1億2千万倍以上大切です。ここにおけるストレステストの「実施」が正解かどうか、答えは歴史が判定することでしょうが、テストの「導入」は正解に限りなく近いとわたしは考えます。こうした際どい判断こそが、現在の為政者に与えられているストレステストであり、その意味において菅直人氏は、やや破綻は見えるものの合格点の耐久性を示しているのではないかと評価できます。ていうかこんなに打たれ強い首相もひさしぶりですよね。誰がどうとは言いませんが。