産経「正論」、稲田議員の背骨観。他。

【正論】弁護士、衆院議員・稲田朋美　背骨なき党と手握るは愚策なり＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110617/plc11061703250003-n1.htm

　はい、稲田センセイです。金曜日に登場することが多いのは、MSN産経ニュースのオピニオンページに、センセイのお美しいお姿が掲げられる期間を長くするためでしょうか。それとも金帰月来（金曜夜に選挙区へ帰って選挙対策、月曜朝にまた東京へ来て議員活動）といわれる代議士として、金曜日までが暇な時期だからでしょうか（もっとも、大連立話はだいぶ前に立ち消えになっているのに、いまごろになって青筋立てて反発しているので、実際には少し前に書かれたものだと思いますが）。
　綱領のない民主党を背骨のない生物に例えられるとしたら（しかし脊椎動物は生物界ではごく少数ですよ）、立派な綱領を持つ自民党は、幹の中心に空洞ができた大銀杏でしょうか。あるいは、背骨があってきびきび動いている共産党や社民党となら手を組めるという話かな。
　その代わりとして稲田センセイが提示する道筋は、自民党はそのままで民主党を解体し、賛同する議員を集めて新政権を樹立することだそうです。なんともまあ虫のいい話で、そういえば昆虫などの虫には背骨がありませんでしたね。

【主張】自民党　政策論争で存在感見せよ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110617/plc11061703250004-n1.htm

　同じ17日付「主張」。その自民党は、ついに産経にまで呆れられてしまいました。どうするどうなる自民党。奇絶、怪絶また壮絶！　

【産経抄】６月１７日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110617/dst11061703230000-n1.htm

　世の中は交通事故や食中毒や受動喫煙や野菜嫌いの恐怖にあふれている、それに比べれば原発事故は何の問題もない、プルトニウムは飲んでも安全。だいたいそんな話です。高齢者運転の問題は全然関係ないし、受動喫煙を避ける権利はいまどき誰にでもあるわけですが、そういう理屈はもちろん一切無視です。産経抄ですから。
　それにしても、こうして産経オピニオン欄を並べてみて、実に情けなくなりました。１面コラムがこれだけ没論理な産経に政策論を求められ、身内には議会政治のイロハもわからない“若手のホープ”を抱える自民党って……。