産経抄のからだ観。
【産経抄】6月9日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110609/plc11060903270000-n1.htm
いろいろな作品の引用から、無理矢理い政権批判にこじつけるのが最近の「産経抄」ですが、今日はこれ。作家二人による、娼婦の「からだ」や子供の「からだ」をどんな漢字で表記するかという議論から、菅直人首相にどんな「からだ」の字を当てはめるかを論じています。いや論じてないな。うわごとをつぶやいてるだけか。
「空だ」になる結論が最初からほぼ読めてしまうのもつまらないし、途中の候補も面白くない。なによりそもそも、なんで首相に「からだ」を当てはめなければならないのか、ここまで必然性のない比喩も珍しいでしょう。内閣総理大臣を「首相」と略すのは、その地位が国の「首(こうべ)」にあたるからで、むしろ「からだ」の対義語です。こんな低レベルの、言葉遊びにもなっていない羅列でコラムを1本書こうと思う、その大胆さが信じられません。こんな泡沫ブログでも、「首」という切り口が出てくるまでさんざん悩んで書いているというのに。吉行淳之介、宮城まり子氏という、それぞれのアプローチで人間の「からだ」と向き合った作家たちにも失礼でしょう。